私立小学校の不登校の場合、小学校から中学校への進学に際しては実質的には以下の3つの選択肢の中から考えていくことになるかと思います。

 

①そのまま中学に内部進学
②別の私立中学を受験して進学
③地域の公立中学に進学

 

①「そのまま中学に内部進学」を希望する場合、それが可能かどうかは、学校や担任の先生の考え方による部分が大きいかと思います。
「中学への進学試験(に相当する学校のテスト)で点を取れていたら出席はなくてもいい」という学校や、逆に「出席日数さえあれば試験はとりあえず受けてくれるだけでいい」という学校、あるいは「課題を出すのでそれを期日までに提出してほしい」、「試験の点数と出席日数の両方が基準値以上でないと進学は出来ない」とする学校など、考え方はさまざまです。
なので、これといった正解はありません。まずは学校の先生に相談して、現状での見込みの有無や条件などを早めに確認しておきましょう。

また、もしそこでクリアできない可能性のある条件が挙げられた場合は、併せて②と③についても事前に考えておいた方がいいかもしれません。

 

②「別の私立中学を受験して進学」する場合は、事前に志望校を決めておく必要があります。
内部進学を目指す場合でも、「他の選択肢」が見えていると精神的に少し楽になる場合があるかなとも思います。
もちろん入試の偏差値面もそうですが、入学してから「思ってた学校と違った」とならないよう(校風やどれくらいの勉強量を求められる学校か、など)できるだけ情報収集をしておきましょう。またややあるあるですが、秋ごろに学校を調べると「ちょうど先週に学校説明会をやっていたみたい……」と気付くパターンがあります。学校を絞るよりも一つ前の段階で、一度各学校の説明会のスケジュール感を把握しておくと備えやすくなります。

 

③地域の公立中学に進学
地域によっては、学校選択をすることができます。9月や10月ごろまでに申請書を出す地域が多いです。①や②を想定している場合はあまり気が回らない部分ではありますが、最後まで残せる選択肢でもあるので、ご自分の地域のホームページで申請のスケジュールも確認しておきましょう。

 

IHSではどんな風に授業をするの?

完全1対1の個別授業ですので、自分のペースで授業を受けることができます。
授業は90分~ですが、例えば、
「授業を受けることに慣れていないので40分やって間に休憩時間を10分作ってからもう40分授業をしてほしい」
「今日はあまり元気がないので、いつもより雑談多めにゆっくり進めて欲しい」
「宿題があるとやらずにそのまま来週から塾に行かなくなってしまいそうな気がするので絶対に出さないでほしい」

というようなリクエストも可能です。
またオンライン授業の場合は、生徒側のカメラをオフにして授業を受けても大丈夫です(ぬいぐるみでカメラを塞いでいる方もいらっしゃいます)。
まずは、「まあ、塾の授業は受けてもいいかな」と思っていただけるよう、生徒の心理的ハードルになる部分ができるだけ下がるようにしながら、授業を行っていければと考えています。

IHSではどういう授業をするの?

目的(目標)に応じて内容も変わります。

・内部試験の試験を受けるためにまずは学校の進度に追いつきたい
・未定だけど他の私立中の受験を視野に入れているので、たまに入試の過去問なども取り入れてレベル感が分かるようにしてほしい
・定期的に課題を提出するよう学校から言われているので、それができるようにサポートしてほしい
・公立中に進む予定なので、勉強が嫌いにならないように中一で困らない程度の最低限の下地を作っておきたい
・どうするかは決めていないけど、とりあえず毎週「勉強する時間」を作りたい

など様々なご要望に応じて、内容とペースを考えながら……という形になっていくかなと思います。体験授業やその後の面談の際などに講師と相談しながら進め方を一緒に考えることも可能です。

おわりに

「自分がどうしたいか」を正しく把握することは大人にとってもとても難しいことです。
生徒に希望を尋ねると、「今の学校で中学に上がりたい」だったり「別の学校に行きたい」だったり「学校に通う必要性を感じない」だったり、日によって全然違う意見が返ってくることもあるかもしれません。
また別のところで、「でもせっかく試験や面接で頑張って私立校に入学したのだし……」という心理的な部分での葛藤が芽生えてくることもあるかなと思います(これは保護者の方にもあるかもしれませんね)。教室としましては、そういった部分も含めてそのとき取れる選択肢を生徒と一緒に確認しながら、柔軟な視野で授業を行っていければと考えています。